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「とい」のすごい進化!パート①

こんにちは!近畿地方にもついに台風が上陸し、多大な影響を及ぼしましたが、屋根災害や雨漏りの危険は台風だけが原因ではありません。異常気象による大雨、強風など外的要因による雨漏りだけではなく、お住まいの屋根材や付属する「とい」などの内部にも、その要因が潜んでいる可能性があります!

今回は、とい材の昔と今を比べてどのように進化したのか、お住まいのといが雨漏りを引き起こす要因にならないか、そのメカニズムと今後の対策について考えたいと思います。

といの歴史

屋根の歴史をさかのぼると、草を使った「かやぶき屋根」の時代は、屋根自体が多少の水分を吸収してくれ、また軒先部分の長さも長かったため、といを付ける必要がなく、使用もされてなかったのではないかと言われています。

次に、現代でもおなじみの「瓦屋根」が登場しだしたころから、といを付けるようになったのではと言われています。当初のといの材質は、薄い木材を箱型にしたものや、流しそうめんのイメージが強い竹の節を取り除いたものを使用していました。

それから、銅やブリキ(薄い鉄板に錫「すず」をメッキしたもの」を用いてといを作るようになりました。現在でも、銅製の軒とい、竪といは昔ながらの和風建築の建物でよく見かけるでしょう。

瓦屋根と銅製のとい

現代のようなプラスチックのといが普及し始めたのは、第二次世界大戦後のこと。様々な生活用品、電化製品、建築材料などがプラスチック化される中において、といも耐久性や成型のしやすさなどからプラスチック化されて行きました。

現在、一般的に使われているプラスチック製のといは、塩化ビニル(通称「塩ビ」。PVCとも呼ぶ。)製で、長期間にわたり強度を維持できる安定性、劣化しにくい耐久性、優れた接着性などが特性として挙げられます。

あなたのお宅は、弱い「純・塩ビ製」のといかも!?

塩ビ製となった昭和時代のころは、純粋な塩ビ製のものがほとんどでした。中には塩ビ製のものに銅メッキをほどこして高級感を出すものも登場したりしましたが、それでも中身はプラスチックです。

その昭和の「純・塩ビ」時代に生産されたといが今もそのまま残っていたり、また現代においても安価なグレードのものなど、これらは直射日光や自然環境などによる経年劣化とともに、部分的な割れや欠け、穴あきが生じやすいです。そういった破損がもたらす結果として、建物にとって意図しないところからの雨水の流入によって、外壁や軒天のすきまに流れ、雨漏りを引き起こす原因になるのです。

塩ビパイプの割れ

地上から見ても割れや破損に気づかないことが多い軒樋。お住まいのといは材質的に弱い「純・塩ビ製」ではないでしょうか?今一度、点検・確認してみてもよいかもしれません。

といの素材革命時代へ

そんな純・塩ビ製のといの弱点を克服すべく、平成時代に入ってからは国内の各メーカーが素材の革命を起こしていきます。

昭和57年(1982)には、といメーカーの大手である現・Panasonicが、塩ビ製のといにスチール芯を挿入して一体化させるという、まったく新しい素材「アイアン」を開発しました。新素材「アイアン」は、プラスチックの特性である「腐食しない」「すぐれた耐久性」とスチールの「強度」という双方のメリットを最大限に活かし、より強く・いつまでも美しく・長寿命という雨といを実現させたのです。

引用:Panasonic雨とい(パナソニック株式会社)

また、平成9年(1997)には、同じくといメーカーの大手である現・積水化学が、芯材に「鉄よりも強く、アルミよりも軽い」カーボン繊維を使⽤した画期的な⾬といを開発、業界に⼤きなインパクトを与えました。セキスイ独⾃の技術による、カーボンシートと塩ビによる3層のサンドイッチ構造が、⾬といに求められる「強さ」「軽さ」「耐久性」のすべてを⾼いレベルで実現しました。

引用:エスロン雨とい(積水化学工業株式会社)

その他国内の各メーカーも、独自の技術によって高耐久のといを開発し、今日の安全な屋根排水を支えているわけですが、続きはパート②で紹介いたします。

ミツルリフォームでは、といの交換だけでももちろん承ります。といの排水システムを本質的に改善できるのは、一級建築板金技能士国家資格を保有する屋根専門業者がもっとも適切に対処できるでしょう。屋根、外壁をはじめとしてお住まいについてお困りのお客様は、何でもお気軽にご相談いただければと思います!

本日もブログをお読みいただき、ありがとうございました!このブログでは、皆さんに屋根リフォームに興味を持っていただけるような内容を発信しています。今後もぜひチェックをよろしくお願いします!

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