こんにちは!近畿地方にもついに台風が上陸し、多大な影響を及ぼしましたが、屋根災害や雨漏りの危険は台風だけが原因ではありません。異常気象による大雨、強風など外的要因による雨漏りだけではなく、お住まいの屋根材や付属する「とい」などの内部にも、その要因が潜んでいる可能性があります!
前回は、とい材の歴史とプラスチックが使用されるようになった素材の変化、その後の国内各メーカーによる素材革命のお話をさせていただきましたが、今回はその続編、さらに多種多様の進化をとげている事に注目し、お住まいのといが雨漏りを引き起こす要因にならないか、そのメカニズムと今後の対策について考えたいと思います。
雨といの多様化
まずは、素材の多様化です。前回はプラスチック雨といがメインの話でしたが、使用環境や用途によって、さまざまな素材が使われています。
それぞれの素材の特徴は、以下のようになります。
材質 | メリット | デメリット |
---|---|---|
塩ビ(ポリ塩化ビニル) | 安価でコスパが良い。 カラーバリエーション豊富。 | 紫外線や風雨で劣化しやすい。 雪の重みで変形しやすい。 寿命が短い。 |
ステンレス | 非常に耐久性があり、錆びにくい。 海岸近くの住宅に適する。 汚れや付着物が比較的簡単に落とせる。 モダンで美しい外観が長持ちする。 再利用可能でエコフレンドリー。 | 高額。 色あせが起きる。 |
銅 | 軽くて丈夫。 緑青(ろくしょう)に自然コーティングされ、 サビない、耐久性にすぐれる。 高級感ある外観が格式高さを演出する。 柔らかく加工がしやすい。 | 非常に高額。 変色過程の見た目が良くない。 |
チタン | 非常に軽くて半永久的に長持ち。 紫外線による色あせや劣化がない。 強い力が加わっても大きく変形しない。 | 桁違いに高額。 製作メーカーが少ない。 |
また、形状についても特殊なものが登場するようになりました。
屋根材メーカーの大手である元旦ビューティ―工業株式会社からは、「内樋(うちとい)」が発売されています。雪や台風に強く落ち葉が入らない、そして色んな屋根に取り付けることができるので、リフォームにぴったりです。従来の樋は定期的な掃除が必要でしたが、これなら詰まりなどを心配する必要がありません。
このように、形状も工夫することで、より破損や排水トラブルの起こりにくい雨樋にリフォームすることができ、最終的には雨漏りを未然に防ぐことにもつながります。
最新の雨とい
現代の雨といをいくつか紹介いたします。
まず、積水化学工業株式会社、エスロンが発売している「超芯LEVOL(レボル)」です。こちらは「超芯シリーズ」という大型商業施設などに使用されてきた、伸縮性能を有する特長をもち、それを住宅用に開発されたものだとのこと。
塩ビ樹脂の中に組み込まれた芯材「PET超延伸シート」は、独自の技術で一軸延伸した高機能シート。高強度で、伸縮が小さく、耐熱性に優れ、芯材として使用することにより複合材の強度や寸法安定性が向上するそうです。
Panasonic雨といからは、「雨といアイアン」が代表的です。プラスチックの特長である「腐食しない」「優れた耐久性」とスチールの「強度」を合わせ持った高品質な雨といで、塩ビ樹脂の中にスチール芯を入れて一体化させています。多雨多湿の日本のハードな気象条件にも、充分対応できる強さを持っています。
タキロンシーアイ株式会社からは、たてどいと雨水マスをトータルで大幅に削減できるサイホン雨どいシステム「ジェットライン」という雨といもあります。従来に比べてたてどいの数を半分以下に減らせること(当社比)。たてどいの削減にともなうコストダウンという、確かなメリットが得られます。
その他国内の各メーカーも、独自の技術によって高機能で高耐久のといを開発し、今日の安全な屋根排水を支えています。雨といの働きはよく軽視されがちですが、建物にとっては非常に重要な役割があることがお分かりいただけたと思います。
ミツルリフォームでは、といの交換だけでももちろん承ります。といの排水システムを本質的に改善できるのは、一級建築板金技能士国家資格を保有する屋根専門業者がもっとも適切に対処できるでしょう。屋根、外壁をはじめとしてお住まいについてお困りのお客様は、何でもお気軽にご相談いただければと思います!
本日もブログをお読みいただき、ありがとうございました!このブログでは、皆さんに屋根リフォームに興味を持っていただけるような内容を発信しています。今後もぜひチェックをよろしくお願いします!
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