今回は、屋根の葺きデザインのひとつ「大和葺き(やまとぶき)」をご紹介いたします。ごく一般的な屋根に見られる縦葺きの「立平(たてひら)」よりも一段と格式高く、落ち着いた印象のたたずまいに。機能性に加えて見た目も重視したい方にとってのベストな選択となることでしょう!
日本古来から採用されてきた伝統ある葺き方
大和葺き(やまとぶき)とは、屋根の板葺の一種です。それぞれの板を突き合わせて平らに並べるのではなく、一枚おきにずらして配置して板の端が少し重なるようにする葺きかたで、日本では飛鳥時代から採用されてきたようです。
現代では、板材だけで屋根を仕上げるのではなく、金属製で仕上げることがほとんどですが、板葺き当時から、防水性とデザイン性を兼ね備えた工法として、日本では長年採用され続けて今に至っている、歴史をも感じることができる葺き方です。
ちなみにですが、大和という言葉を使った建具として「大和塀(やまとべい」というものもあります。これも屋根と同様、同じ幅の板を下地のウラオモテから交互に打ち付け、正面からみれば目隠しに、でもスキマが空いていて通気性を確保できるという、昔ながらの知恵を活かした塀で、現在も多くの場所で見られることができます。
同じ板を下地のウラオモテから交互に打ち付ける「大和塀」
大和国の中心に「大和葺き」の建物があった!
大和(やまと)と言うからには、奈良県の建物は大和葺きであってほしい!そんな願望を叶えてくれる場所が、奈良県の中心にありました!それは「平城宮跡歴史公園・朱雀門ひろば」です。広大な敷地に建てられた館や回廊の屋根は、全てが大和葺きで仕上げられています。
こちらの屋根はなんと、当社「株式会社実広板金」が施工させていただきました。最近、数年ぶりに観光で現地をおとずれましたが、その時の苦心や思い出がよみがえってくるのが、残る建物を施工する板金職人の大きな醍醐味であることは間違いありません!
朱雀門ひろば交通ターミナル駐車場の回廊と大和葺き
このような歴史を感じるかつモダンな造りとなっている大和葺きですが、現代で再現できるよう各屋根材メーカーにもラインナップがあり、屋根のトップメーカーである元旦ビューティ工業株式会社からは、「大和葺元旦」という商品名で出されております。
皆さんもぜひ一度、平城宮跡へ遊びに行った際、また色んな観光地や建物へお越しのさいは、屋根にも注目してもらえたら、より一層視野が広がるのではないかと思います。また、住宅や商業施設など、この大和葺きを採用したいという方は、ぜひご相談いただければと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました。屋根、外壁をはじめとしてお住まいについてお困りのお客様は、何でもお気軽にご相談いただければと思います!
本日もブログをお読みいただき、ありがとうございました!このブログでは、皆さんに屋根リフォームに興味を持っていただけるような内容を発信しています。今後もぜひチェックをよろしくお願いします!
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