こんにちは!まだまだ残暑が厳しい9月、板金職人は屋根をなおし、外壁を張り、暑い環境の中も頑張っています。今回は、鋼板製の外壁材としては一般的な「角波」それを固定するネジについて取り上げたいと思います。
ドリルねじとは?
皆さまは、外壁を固定するネジに着目したことはありますか?外壁自体のデザインやカラーには目がとまっても、それを固定するネジにまで目がいくことは、プロでもない限り無いかもしれません。
それだけに、板金職人によって選ぶメーカーや形状などが千差万別であるのが、ネジの世界なのです。
まず、外壁を固定するネジに求められる性能は、以下のような項目が挙げられます。
- 引き抜き強度(ネジが簡単に抜けないか?)
- 耐食性(サビることによって機能が保てない、見た目が悪くならないか?)
- 施工性(工具にフィットするか?1本をどれだけ早く打ち込めるか?)
- 防水性(ネジ穴から水が漏れないこと)
などがあげられます。
そして、角波を固定するのに一般的に使用されるネジの形状は、以下の画像のようなもので、「ドリルねじ」と呼ばれることが多いものです。
(引用)正しく使おうドリルねじ(上)「ドリルねじとは」一般社団法人 日本金属屋根協会
ドリルねじとは、上図のような、ねじ切りが可能なねじ部と穴あけが可能なドリル刃の先端になっているねじのことです。ですので、以下のような仕事をネジ一本で行うことが可能な便利な代物です。
- 下穴あけ…ドリル部によってタップ立てに必要な下穴をあける。ねじの呼び径毎に適切な下穴のサイズがある。
- タップ立て…ねじ部によって下穴に雌ねじのねじ山を作る。
- 締め付け…別個の部材を締結して固定する。
さらに、ドリルねじの頭の部分(工具で回す部分)の形状もいろいろあります。なべ型、さら型、平頭、トラス頭などは、プラス型の穴が開いており、プラスドライバーで締め付けます。今回ご紹介するものは、HEX(ヘックス)と言って、六角頭となっており、六角ボルトのネジ版で、スパナや六角ソケットで締め付けます。プラスドライバーよりも強力な力で締め付けることができます。
こうしたドリルビスを採用することによって、鉄骨下地に角波を固定する作業が、スピーディで高強度なものになります。昔は木下地に釘が一般的でしたが、現在は主流のスタイルとなっています。
ステンキャップとは?
ドリルねじについてはご理解いただけたと思いますが、そのドリルねじを選ぶにしても、多くのメーカーから発売されており、選択肢がいろいろあります。また、先述した「外壁を固定するネジに求められる性能」を満たそうと思えば、単純な鉄製のドリルねじだけでは物足りないものです。
そこで「ステンキャップ」の登場です!
ステンキャップ・ドリルねじとは、通常のスチール製の六角ドリルねじの頭を、ステンレスで密封することにより、頭の部分がサビないようになっています。
(引用)株式会社ヤマヒロ「ステンレスキャップ・ジャックポイント」
さらに、ステンレス製のワッシャーがセットでついていて、その裏地にはゴム製のパッキンまでついており、まさに打ち込むだけで防水性までプラスされる魅力的な商品となっています。
この「ステンキャップ」も、各種メーカーから発売されていますが、ねじ先端部の強さや精度の違いから、打ち込みスピードの速い遅いも差が若干あります。ひとつの建物で何千、何万発と打ち込みますので、1本あたり1秒違うだけでも、施工効率がかなり違ってきます。ネジ一つとっても奥が深いですね!
ミツルリフォームでは、外壁の固定には基本的にステンキャップを使用します。高価にはなるため、普通の鉄製を使用する業者もありますが、メンテナンス性を考慮するとベストな選択だと思っています。
屋根、外壁をはじめとしてお住まいについてお困りのお客様は、何でもお気軽にご相談いただければと思います!
本日もブログをお読みいただき、ありがとうございました!このブログでは、皆さんに屋根リフォームに興味を持っていただけるような内容を発信しています。今後もぜひチェックをよろしくお願いします!
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