こんにちは!本格的な台風シーズンが到来し、ついにこの泉州地方にも大きな影響を及ぼす台風7号が通過しました。各地で停電や強風による損害も発生している状況です。今一度、お住まいに雨漏りや屋根トラブルがないかご確認をお願いいたします。
今回は、そんな台風からお住まいを守るためにはどうすれば良いか、台風対策につながる屋根リフォームがあるのだろうか、そんな疑問解消の一助となるよう、「台風に強い屋根」の種類は何なのかを考えてみたいと思います。
5位:瓦屋根
最下位は「瓦屋根」となりました。瓦屋根とはご存じのとおり、昔から和風建築には欠かせない、粘土などを成型して焼いた重たい瓦で出来た屋根です。屋根全体の重さランキングでは堂々の1位となり、堅牢な見た目で強そうに見えるのですが、なぜ最も台風には弱いのでしょうか?
実のところ、昔ながらの瓦屋根は、屋根の下地である「桟木」とよばれる部材に引っかかっているだけ、つまり簡単に言えば屋根野地板の上に乗っかっているだけという表現になります。とはいえ、簡単に手で外したりちょっとやそっとでは飛ばされるものではないのですが、こと台風の瞬間的な風では一部分が外れてしまう可能性が極めて高いのです。
実際に、2018年に近畿地方一帯を襲った「平成30年台風21号」では、瓦屋根の被害が目立ち、瓦屋根のお宅にはブルーシートで緊急対策をしていた光景が今でも忘れられません。
なお、2022年1月から国土交通省より「新築・増改築の瓦屋根の緊結強化の義務化」というものが打ち出され、瓦屋根も徐々に屋根下地と固定されるようになります。また、「防災瓦」と呼ばれる固定方法の瓦も登場してきています。しかし、そもそも屋根下地自体が固定に耐えられる強度があるかどうかなど、課題はたくさんありそうです。
4位:アスファルトシングル
アスファルトシングルは、ガラス基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付け接着してある屋根材です。シート状のものをぺたぺたと張り付けていくので、複雑な屋根形状にも施工することができます。紙やすりを裏向きで屋根に張り付けているようなタイプの屋根ですね。すべてがシングルではなくとも、複雑な場所に一部分的に使われる場合もあります。
このアスファルトシングルですが、割れない、錆びないのが最大の特徴で、ルーフィングの材料でもある「アスファルト」を使用しているため、屋根材自体の防水性能は言うまでもなくトップクラスです。
一方で何が弱点かと言うと、屋根材との固定方法です。アスファルトシングルは、シングルセメントと言われる接着剤を全面に塗布して貼り付け、上部だけシングル釘を打って固定する工法ですので、メンテナンスを怠ってしまうと接着剤の強度劣化により、強風に弱い屋根へと変化してしまいます。
3位:金属折板
住宅であれば「たてひら葺き」などが多く使われている金属折板ですが、この屋根のメリットとしては、屋根材1枚あたりの大きさが長尺で大きいため、屋根材同士の継ぎ目がすくなく、雨漏りが少ない屋根材として重宝されています。
また、近年はほとんどが「ガルバリウム鋼板」という亜鉛メッキの鋼板を使用しているため、昔のトタンに比べて錆びにくく高強度であること、また薄い金属のために非常に軽いことなども、大きなメリットとして挙げられます。
そんな長尺折板ですが、屋根材1枚あたりが大きいがゆえに、強風の影響を受けやすいというデメリットもあります。もし、強風でめくれ上がるという事態になったら、かなり広範囲にその影響が及んでしまいます。ただし、金属折板すべてが同じ強度というわけではなく、成型メーカーのラインナップによって耐性が違ってきますので、専門業者に相談してみて下さい。
2位:カラーベスト
住宅屋根の多くで使用されているカラーベスト。カラーバリエーションが豊富でデザイン性が高く、またコストパフォーマンスにも優れた優秀な屋根材です。
このカラーベストも、台風対策という点で見てみれば、それほど強風に強い屋根材というわけでもありません。前述のアスファルトシングル同様、屋根との固定は上部分のみですので、風速40m程度にしか耐えられないというデータもあります。
実際に瓦屋根と同様、台風被害では一部分が飛んでしまうという事例も多くありました。最終のルーフィングが損傷していなければ、とりあえず雨漏りは防ぐことができ、また補修も容易にできるという点から、上位の結果となりました。
カラーベストは、いわゆる「スレート系」の屋根材で、原材料にセメントなどを使用した成型物ですので、見た目は大丈夫そうでも経年劣化がすすんでいる可能性があります。住宅の周辺環境などにも左右されやすいので、年数の経ったお宅は一度屋根点検を実施してもらい、必要であれば屋根カバーや葺き替えリフォームも検討してみましょう。
1位:スーパーガルテクト
アイジー工業株式会社の商品である「スーパーガルテクト」。ガルバリウム鋼板にスポンジのような裏地が張られた屋根材で、錆びにくく、遮熱性や耐久性にすぐれる、施工性にすぐれるなど、どれをとってもトップクラスの性能をほこる優秀な屋根材です。
ガルバリウム鋼板を使用した金属製ですので、3位で登場した「金属屋根」と材質は同種類ですが、部材の形状が「横葺き」のため、一枚あたりの大きさは程よいサイズです。さらに、屋根への固定方法もジョイントが引っかかる構造で、上部を釘止めするため、耐風圧はなんと65m毎秒という驚異的な強度。
ミツルリフォームでは、屋根葺き替えも屋根カバー工法においても、このスーパーガルテクトを推奨しています。これからの時代、異常気象や未曾有の台風被害にも持ちこたえる屋根にしておけば、安心して毎年の台風シーズンを乗り越えることができるでしょう。
台風対策は今からでも遅くはありません。屋根を本質的に強くできるのは、一級建築板金技能士国家資格を保有する屋根専門業者がもっとも適切に対処できるでしょう。屋根、外壁をはじめとしてお住まいについてお困りのお客様は、何でもお気軽にご相談いただければと思います!
本日もブログをお読みいただき、ありがとうございました!このブログでは、皆さんに屋根リフォームに興味を持っていただけるような内容を発信しています。今後もぜひチェックをよろしくお願いします!
泉南市・泉佐野市・阪南市・田尻町・熊取町の屋根リフォーム・防災・雨漏り専門店326(ミツル)リフォーム