軒反り(のきぞり)とは、文字通り屋根の軒先が反っている部分のことを言います。日本建築においては昔から、社寺建築などで多く用いられております。
あまり住宅や工場などの身の周りで見られるものではありませんが、屋根用語として取り上げさせてもらいます。
何のための反り?
軒をなぜ反らせたのか?その理由については諸説ありますが、最も一般的な理由としては、軒先の下がりを防ぐために上方へ反らせてあるという理由です。軒部分は昔から垂れ下がりやすかったので、あえて反らせて多少は下がっても大丈夫の構造としたかったのでしょう。
その他の説としては、おもにデザイン的な観点から、屋根を軽快なものに見せるとか、羽をはばたいたように見せたい、鳳凰(ほうおう・中国神話の伝説の鳥)をイメージした、などが挙げられるでしょう。
昔の建築家の知恵や、当時の社寺建築への思いがこめられた、合理的な建築工法ということになります。
中国、雲南省の「大理古城」の美しい軒反り
軒反りの歴史
軒反りの起源は、古代日本の建築様式にさかのぼり、中国や朝鮮半島の影響を受けた可能性があります。また、軒反りは日本の気候に適した形状であり、雨水を効果的に排水し、建物を保護するのに役立ちました。
軒反りの特徴は、屋根の先端が上に反り上がっていることです。この形状は、建物の壁面を保護し、雨水を建物から遠ざけ、建物内部を乾燥させるのに役立ちました。また、この形状は美的要素としても重要で、日本の建築美学において重要な役割を果たしました。
また、軒反りは日本の建築様式の中で時間とともに発展し、異なる時代や地域において多様なスタイルが生まれました。特に、奈良時代から平安時代にかけて、寺院や宮殿の建築において複雑な軒反りのデザインが見られます。また、戦国時代には武家屋敷にも軒反りが採用されました。
軒反りのデザイン要素は、現代の日本の建築でも継続して使用されており、伝統的な要素として尊重されています。伝統的な日本家屋から現代のビルディングまで、軒反りは建築の美的要素として見られています。
軒反りは日本の建築文化の重要な一部であり、その歴史とデザインは日本建築の美的な特徴の一つとして、今日まで続いています。
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