今回も屋根用語シリーズとして、雨押え(あまおさえ)板金というものに着目します。建物に取り付けられる板金(薄い金属板を切ったり曲げたり加工したもの)には、取付けられる場所や役割によってさまざまな名前がつきますが、その中のひとつ「雨押え」です。
雨漏りの弱点!?雨押え板金とは?
雨押え板金とは、壁と屋根が交わる箇所に取り付けられるL字型の板金です。壁を伝ってきた雨水が、スムーズに屋根へ流れていってもらうための役割を果たしています。
この役割を果たすため、施工時に取付ける順番としては、まず屋根材を取り付け、次に雨押え板金を外壁が取り付けられる前に仕込んでおき、最後に雨押え板金の上から外壁を張るという方法が一般的です。よくみると、たしかに外壁に埋まっているように見える板金です。
この雨押え板金、実は弱点があります。壁を伝って来た雨水の排水はちゃんと行ってくれるのですが、一方で屋根の上を走る水をブロックする効果はありません。例えば、画像のような外壁に対して傾斜のついた屋根は、屋根そのものの上を流れる雨水がもし外壁側に流れた場合、いくら板金がついているといっても、そのスキマから屋根材の下などに雨水が流れてしまいます。
最終的にはルーフィングでブロックされるのですが、なるべく雨漏りの浸入がないよう、プロの板金職人はいつも頭を悩ませるポイントとなっています。
完全に雨水をブロックするのが難しい「雨押え板金」
カバー工法でさらに苦戦する雨押え板金
新築時は前述のような施工手順で、外壁の下にもぐらせることが可能ですが、リフォーム時にはそうもいきません。カバー工法となると、今ある屋根や外壁の上からカバーするわけですから、雨押え板金も例外なく、上から取り付けてシーリングで防水処理をする形となります。
そのため、まず見た目が元々より太く見えるようになることも。これは施工上致し方ありませんので、カバー工法のさいに気になる方は確認しておいても良いかもしれません。
そして、外壁の下部には「通気口」が設けられている場合がありますが、雨押え板金がその通気口をふさぐ形になってしまい、通気しにくくなるといったケースも考えられます。
その他、雨押え板金も下地には「貫板」といって木材の下地が施されていることが多いですが、その腐食などによって風で飛ばされるリスクの高い部位ですので、築10年経ってリフォームされていないお宅は、一度屋根業者に点検を依頼してみるとよいでしょう。
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