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積雪地域の屋根について①

正月が明け、本格的な冬に入り、雪のシーズンとなります。関西の平地ではあまり心配のない積雪ですが、数年に一度は訪れる大雪で道路がマヒしたり凍結などの被害が出ることもしばしば。今回は、そんな平野部とは少し異なる積雪地域での雪から家を守っている工夫について調べてみます。

あえて雪を落とす工夫

雪が50センチ、1メートルと積もってしまうと、家そのものが雪の重みに耐えかねて潰れたり変形してしまう危険性が高まります。もし1メートルの雪が屋根全体に乗っかるとすると、広さにもよりますが10トン前後になりますので、何も対策をしていない家であれば必ず何かしらの悪影響が出るため、通常はそこまで積もる前に「雪かき」をするのが一般的です。

雪から家を守るためにあえて雪を落とすには、まず屋根の勾配をきつくする必要があります。緩やかであれば雪は落ちませんが、勾配をきつくすることで、屋根材をすべり落ちるように雪が落下してくれます。

そして、滑りやすい屋根材を選んでいます。東北などの豪雪地帯では、瓦屋根よりも金属屋根を使用する家が多くを占めているそうで、より雪が落ちやすいように、なるべく摩擦がなく滑りやすい形状の屋根を採用しています。

また、雪の落下による破損がないよう、軒といが取り付けられていない家もあります。

雪を落とさない工夫

前述のように雪を地上に落とせる状況であれば良いが、近隣住宅に迷惑がかかる、エアコン室外機や屋外設備を破損してしまう、大きな雪のかたまりが住民に直撃して大けがをする、などのリスク回避を優先するのであれば、雪がすべり落ちにくい構造にする必要があります。

具体的には、屋根勾配を緩やかにする、雪止め金具を設置するなどの対策をほどこします。

雪止め金具

また、さらに雪の多い豪雪地帯では、家の骨組みそのものの耐荷重を上げ、建物全体が積雪の影響に耐えられるようにする「耐雪式」も存在し、さまざまな屋根形状で雪が降っても落とさずに耐え、自然にとけるのを待つという方法です。

つづく

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