正月が明け、本格的な冬に入り、雪のシーズンとなります。関西の平地ではあまり心配のない積雪ですが、数年に一度は訪れる大雪で道路がマヒしたり凍結などの被害が出ることもしばしば。今回は、そんな平野部とは少し異なる積雪地域での雪から家を守っている工夫について調べてみます。
積雪ならではの雨漏り「すが漏れ」
「すが漏れ」という言葉はあまり聞いたことがないかもしれません。「すが」とは東北地方の方言で「氷」という意味だそうです。すが漏れとは、屋根に雪が積もることによって引き起こされる雨漏りのことです。
そのメカニズムは、屋根に積もった雪のうち軒先の雪は氷となって、屋根材に接している部分の雪はあたたかい室温などの影響を受けて溶けて水となる。積雪の中で行き場を失った雪解け水が、屋根材の隙間から侵入してきて、雨漏りを発生させるという現象です。
これは、どの屋根材でも起こりえます。カラーベストなら一枚一枚のつなぎ目から、ガルバリウム鋼板んであっても、立平葺きのハゼ部分から水が浸入してくる可能性があります。
すが漏れを防ぐ対策としては、あたたかい室温を外ににがさないような断熱対策、軒先にヒーターをつけて雪が凍らない仕組みをつくること、屋根勾配をきつくして落雪させる、などの対策があります。
つづく