こんにちは！最近のゲリラ豪雨や台風による風雨は、屋根にとって一番の心配の種。いたるところで雨漏りや破損などの危険性が高まるシーズンです。今回は少々専門的になりますが、屋根リフォームをするにあたって、大屋根と下屋根それぞれにかかる手間や施工の難易度、やりやすい部分とやりにくい部分などの特性について考えてみたいと思います。
大屋根・下屋根とは？
まず、大屋根（おおやね）とは言うまでもなく、最上階の屋根のことを言います。一番上のメインの屋根ですね。
大屋根には、形状別に「切妻・入母屋・寄棟…」などの種類がありますが、今回はどの形状も同じ条件として考えたいと思います。
次に、下屋根（げやね）とは、差し掛け（さしかけ）屋根とも呼ばれたりしますが、主に２階建て以上の住宅の１階部分についている屋根のことを言います。
今回は、玄関ポーチの上部などの「庇（ひさし）」も、下屋根と同様に考えたいと思います。
大屋根を施工する上でのポイント
大屋根は、なんと言っても地上からの「高さ」があるのがポイントです。大屋根の軒先の地上高が、２階建て住宅の場合で平均約６～７メートル、一番高い部分の棟の高さが、地上約７～９メートルとなります。
高さがあるとなると一番心配になるのが、当然、作業員の「転落」です。このような高さから転落すれば、命は助かりません。自分の住まいのリフォームでけが人が出たとなると、決して良い気分ではありません。
また、高さがあると、屋根材や資材などの上げ下ろしも大変です。ハシゴをかけての作業は危険で効率が悪くなりますし、上から解体材を放り投げるわけにはいかないパターンが多いです。
そういった危険性やリスクを最小限にし、作業を効率よく進めるためには、「足場」が絶対に必要になります。大屋根を工事するイコール、足場がある状態になりますので、比較的条件の良い工事現場になるということになります。
下屋根を施工する上でのポイント
下屋根は、大屋根にくらべて地上からの高さが低いため、下屋根のみ施工する場合は足場を組まないのがほとんどなので、作業効率がかなり下がります。
そして、下屋根の最大の特徴は「壁との取り合い」あることです。大屋根はほぼ壁とぶつかる部分がありませんが、下屋根は基本的に壁に差し掛けられている状態なので、そこの部分の細工が必要になります。
その他、エアコンの室外機やトップライト、バルコニーなどなど、屋根と干渉する支障物が多いのも大きな特徴。実は、こうして色々な細工部分があるため、大屋根よりも下屋根のほうが雨漏りのリスクが高いのです！それだけ、雨漏りしないような細かいしまい作業が多いのが下屋根の特徴です。
下屋根と壁取り合いの部分の板金細工
結局、どちらの方が手間がかかるの？
まとめとして、
- 大屋根は地上からの高さが高いため、材料の上げ下ろしに関して足場や多くの作業員を必要とします。
- 下屋根は屋根をとりまく支障物の多さから、細かい板金細工や雨漏りを防ぐ作業が多くなります。
以上の点から結論をおおざっぱに申しますと、「大屋根 ＝ 下屋根」で、どちらも施工にかかる日数や工数は同じという結果になります。大屋根と下屋根では面積が圧倒的に違いますが、かかる手間はほぼ同じという工事現場がほとんどになります。あくまでもおおざっぱなお話ですので、建物の形状や敷地面積、道路や作業スペースなどの種々の条件によって違ってきます。
かかる手間が同じにもかかわらず、新築工事の場合は、屋根業者に支払われる金額は各ハウスメーカーもほとんどが「面積単価」ですので、下屋根の多い建物ほど金額と手間が釣り合わない、屋根業者にとって厳しい現実があるのです。リフォームにおいて見積させていただく際、同じ屋根材での施工でも下屋根と大屋根の工事単価が違う場合もあるかもしれませんが、見えない「手間」の分が金額に反映されているということで、ご了承いただきたいのが屋根業者の本音の部分です！
以上、少々マニアックな部分を掘り下げましたが、屋根業者にとってもお客様にとっても一番コストパフォーマンスの良い選択は「大屋根と下屋根を同時にリフォームする」ことで間違いありません！
足場を組むことで効率よく作業ができ、雨漏りの可能性を同時にシャットアウトできる。そして、付帯する外壁の塗装工事もついでに行えたり、工事中まさかの電気トラブルへの対処などにも対応することができ、総合して一石二鳥・三鳥のメリットがあると言えます！
ミツルリフォームでは、お客様のニーズやご予算に合わせたリフォームプランにご対応いたします。これからの本質的な防災対策や雨漏り修繕は、一級建築板金技能士国家資格を保有する屋根専門業者に頼むのがもっとも適切でしょう。屋根、外壁をはじめとしてお住まいについてお困りのお客様は、何でもお気軽にご相談いただければと思います！
本日もブログをお読みいただき、ありがとうございました！このブログでは、皆さんに屋根リフォームに興味を持っていただけるような内容を発信しています。今後もぜひチェックをよろしくお願いします！
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